日時計の種類 - アクセサリー感覚で楽しめる日時計・星時計の紹介


日時計の種類
日時計には、きわめてたくさんの種類があります。私の知る限りでも十数種類以上の基本方式があり、その派生系や複合方式も含めると、ゆうに百種類は超えるでしょう。ここでは、その中の一部をご紹介します。

云うまでも無く、日時計は太陽が移動することによって生じる影の角度を読み取って時間を認識するものが主たるものですが、その影の投影の方法にも様々なものがあります。東から西へ移動する太陽の影、または上下の動きを認知して読み取るものもあります。また影ではなく、光が織り成す現象を利用した日時計もあります。

たくさんの日時計を知ることにより、あらためて古代の人々の深い叡智に感服せざるを得ません。

しかし、比較的最近になって考案された日時計もあります。デジタルの時代になっても人間にとって太陽は特別のものであり、地球にとってはすべての生命の源と云えるでしょう。日時計は、太陽に対する人々の想いと畏敬の念がデザインされているように思えてなりません。

ラウンド石式日時計
ガラス玉や天然石など、球形のスター効果を利用して、屋外で唯一の太陽の光源を利用して時刻を読み取るもので、日時計の中でもきわめて珍しい方式のものです。
ラウンド石式日時計 →詳しい設計と使用方法
手動式(回転式)日時計
太陽に向けスリット穴を抜ける光を反対側に合うように調整しながら手動で太陽の角度を出し、時刻を読み取る方式の日時計です。
製作は少々困難ですが原理的にはきわめてシンプルです。
手動式(回転式)日時計 →詳しい設計と使用方法
水平式日時計(平面型)
三角形の投影盤を利用して太陽の影で時刻を読み取る物です。日時計としては昔からもっとも数多く造られているものの一つです。地表と平行に置いて使用するもので、西欧の屋敷の庭などには良く見受けられます。
別名ペレキノン式日時計とも呼ばれます。
水平式日時計(平面型) →詳しい設計と使用方法
壁型日時計
本来は建物の壁などに設置されるための方式の日時計で、地表に対して直角に設定して時刻を読み取ります。
ヨーロッパの街並みではこの方式の日時計が数多く見られます。美的にもきわめて日時計らしく魅力的な日時計で、街に潤いと知的な演出をします。
壁型日時計 →詳しい設計と使用方法
円還型日時計
半円の文字盤に細い投影棒の影を落として時間を読み取る方式の日時計で、造形的にも魅力的な形をしています。
円還型日時計 →詳しい設計と使用方法
スリット型日時計
太陽光が日時計スリット部を通過してその結果生じた影の位置や形状で時間を読み取るユニークな日時計。
原理的にはシンプルなのですが、製作が困難な為かあまりこの方式のものは見かけません。
ある意味、時間を読み取る手法が神秘的な感じさえする魅力的な日時計です。
スリット型日時計 →詳しい設計と使用方法
逆円還型日時計
半円の文字盤が互いに反対側を向き合いながら設定された日時計で円の淵に光源が当たりその結果できた影で時刻を読み取る方式の日時計です。
少々読みづらいのが難点ですが、形的にはなかなか魅力的な日時計です。
逆円還型日時計 →詳しい設計と使用方法
航海型日時計
大航海時代に主に船の上で使用された日時計です。
きわめて珍しい方式の日時計で太陽の上下の動きを認知して使用するもので、北や南の方角が判らなくても使用できるのが特徴です。
航海型日時計 →詳しい設計と使用方法